6月24日(水)~26日(金)の読売新聞の記事を参考にママアスリートについて3回に分けて紹介したい。今回は3回目だ。
一線を退いたママアスリートたち
ここでは一線を退いた3人のママアスリートたちの当時の紹介を少しだがしていきたい。
- 岡崎 朋美 選手(48歳・スピードスケート)
実績:98年長野五輪女子500m銅メダル - 小笠原 歩 選手(41歳・カーリング)
実績:14年ソチ五輪5位入賞 - 大友 愛 選手(38歳・バレーボール)
実績:12年ロンドン五輪銅メダル(28年ぶり)
岡崎朋美さん(スピードスケート)
日本のスピードスケートの顔として長年活躍をしていたのは、私の脳裏にも残っている。彼女は、写真にある2010年バンクーバーオリンピックの後に長女を出産。
翌年、2014年のソチオリンピックを目指して復帰したがそれは叶わなかった。瞬発力が大事なスピードスケート。年齢はどうしてもデメリットになった。本人はこう分析していた。
授乳で栄養分がとられたのかな。減った体重は戻らなかったし最後まで全盛期の自分にはもどらなかった。
しかし、「母」としても全力を尽くした時間は何事にも代えがたい体験だったそうだ。
子どもとオリンピックに行く夢は実現できなかったけれど、やり切った競技人生になった。
国内遠征などの際に子どもの世話で同行した岡崎選手の母親へ、日本スケート連盟が補助をしてくれたことも見逃せない。
出典:NumberWebより 船山弓枝さん(左) 小笠原歩さん(中) 吉田知那美さん(右)
船山さんは小笠原さんと同じ結婚・出産を経てこの時に復帰
小笠原歩さん(カーリング)
結婚をし、2009年に長男を出産した小笠原歩さん。競技復帰ができたのは2つの大きな要素があったようだ。
- 札幌の自宅近くに専用施設が完成
- アスリート仲間の船山弓枝さんも同時期に出産をしていた
本人の「運」もあったのだろうか。この2つも含めて2011年に復帰し船山さんと共に出場した2014年のソチオリンピックでは5位入賞を果たした。本人はこう話している。
海外では出産し、普通にやっているアスリートは多く、それが当たり前。自分が新しいことをするといった気持ちはまったくなかった。
生涯スポーツとしても取り入れられているカーリングという競技自体の特性もあり、そして周りの支援が少しずつ整ってきたということもあったのだろう。
出典:http//www.geocities.jp/ より
大友愛さん(バレーボール)
結婚をしてから2006年に長女を出産し、2008年に復帰したのが大友選手。トップ選手は海外遠征などで子どもと離れる時間はどうしてもでてきてしまう。大友選手もそれは強く感じていたようだ。
娘との時間は少なくて寂しい思いをさせてしまっていることに毎日胸を痛めていた。
私たち親子をサポートしてくれる方に、オリンピックでメダルを取って恩返ししたいという目標ができた。
彼女は、苦悩を力に変えて2012年のロンドンオリンピックで日本女子28年ぶりのメダル獲得となる銅メダルでその目標を達成したのだ。
彼女たちの近況は
少し気になったので、可能な範囲で3人の現在を調べてみた。
岡崎 朋美さん
冒頭のリンクにもあるように吉本興業株式会社に所属しており、プロフィールを見るとわかるのだが、今年の2・3月に開催された第12回マスターズ国際スプリント・ゲームズ(カルガリー)の45歳以上50歳未満のカテゴリーにて500m・スプリントサマリーというので世界新を記録しているとのこと。
怪物ママアスリート!
小笠原 歩さん
ジュニアアスリートの専任コーチとして2019年から後進の育成に関わっている。今年、ローザンヌにて開催されたユースオリンピックで銀メダルを獲得する手腕を発揮している。
大友 愛さん
離婚後に再婚をして、現在はどうやら子育てを中心とした生活をしているようです。お子さんが4人いらっしゃり、まだ小さい子もいるとのこと。引退してからは、ARCHITECTという会社に所属しているようで、そこはマネジメント業務もあるようで子育てが落ち着いてきたらテレビなどで見かける日も出てくるのかもしれませんね。
そのほかの先駆者たち
ほかの先輩ママアスリートを何人か紹介しておこう。
すでに引退した最近の選手たち
- 船山 弓枝 選手(42歳・カーリング)
14年ソチ大会カーリング5位 - 谷 亮子 選手(45歳・柔道)
オリンピック柔道48kg級連覇。出産後の08年北京大会で銅メダル - 赤羽 有紀子 選手(41歳・陸上 長距離)
北京五輪陸上5000・10000mに出場・マラソンでも活躍